漁師のおっさん

やまとよーやまとよー。ってどこのおっさんっかと思ったわと港で声をかけられた。
九州の生まれのおっさんはおばはんから「まだ沖に行け。そら潜れ」と言われるんよーと笑っていた。
全部孫の小遣いじゃあ。お盆の夜に網をさばきながらぼやいていた。
このおっさんは生まれの訛りが抜けなくて「さ・し・す・せ・そ」が「しゃ・し・しゅ・しぇ・しょ」 になる。
おっさんの子どもの卒業式に先生へむけてのお礼の言葉をおっさんが言う事になった。
その出だしが「諸先生がたへ」。おっさんがスピーチを読み上げた。
「しょしぇんしぇいがたへ」。生徒は肩震わせて笑えるのに必死。それでもおっさんはところどころ詰まりながら
「しゃ・し・しゅ・しぇ・しょ」になりながら読み上げた。 読み上げたおっさんが壇上に一礼した後、割れんばかりの拍手。
その後、おっさんのにやりとした顔が忘れられない。

 

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